ハラスメントを極める上司とのつきあい方
5年勤めていた職場を離れて、2週間近く経過しました。
その職場は自分が学んできたことを活かせる場でありました。同僚たちとの関係も良好。5年という歳月を思えば、これからもっとその道を極めていけるのでは…という感じではありました。
じゃあ何故辞めたのかと聞かれたら〜、やはりそこは、
上司との馬が合わない!
とりあえず、この人の下でもっともっと働きたい!色々学びたい!
っていうタイプの人間ではなかったのです。
とりあえずどんなタイプかと言うと、パワハラ、マタハラ、セクハラ、モラハラ…すべてのハラスメントの生みの親ァーッ!って感じでした。
自分でもハラスメントの師範代だとか揶揄してましたからね。
ダメな上司の特徴
- 仕事をサボる
- 相談しろと言うから相談に行けばあからさまに嫌な顔される
- 舌打ちをする
- 物に八つ当たりをする
- 人を叩く
- 胸ぐらを掴む
- 教え方が下手
- とりあえず自力でやれ。わからなかったら調べろ
- 何故聞かなかったと責める
- オレは自分でやってきたから、お前もできる。やってもらわないと困る。という謎の持論
- こんなん常識っしょ。知らない人間いないっしょ。というすべてにおいて自分が物差し
- 意見を出しても自分が考えた企画を優先
- 仕事ができないのに見栄っ張りとプライドの高さ
- 絶対に謝らない
- 何を喋っているかわからない
- 言っていることがコロコロ変わる
- 適当な時とそうじゃない時の落差が激しい
- 今は機嫌悪いから避けた方が良いですよ、と同僚の間で囁かれる
- 人当たり強い割に打たれ強い
- わりに孤独が嫌い
- 仕事が遅い。定時に終わらせろ。と言うが自分は終わっていない
- 先に帰ろうとすると機嫌を壊す
- 飲み会の参加を強要
- 飲み会での接待を強要
- 泊まりの忘年会で部下の寝ている部屋に押し入る
- チンピラだ
ざっと書き出したら止まらなくなりましたが、これだけでも訴えられるレベルですよね。
とりあえず自分が何でも基準で、自分ができることは他人もできると考える人なので、できない人を理解する能力が不足しているのです。
自分でハラスメントをネタにしている部分は開き直っている感が強いです。
でもこの人はそうやって働いてきた人で、自分が受けた教育や働き方みたいなのを、実践していたのかもしれないです。
そう考えたら上司も洗脳されている状況なのかなと。
まあまあこんな上司がいたら、辞めますわな。毎年必ず誰かが辞めていく。なかなか離職率の高い職場。
こうしたトラブルが多くあるものですから、もちろん上層部の耳にも入ります。現に、従業員の中には問題の解決を求めて上の人間に訴えたものもいました。だけど結局は何も変わらない。もちろん上司が異動になることも、何かしらのお咎めを食らうこともない。
なぜか!
それは、社長の息子だから。
下の人間が精神を蝕まれながら必死の思いで声を出しても、改善が見込めない。
誰しも上司に不満はあっても、全員がボイコットするわけじゃありません。もちろんずーっと我慢して長く続けている子もいます。
もはや上司という人間性に慣れてしまって、感覚がマヒしているのかもしれないですね。客観的に観れば「えー?そんなこと言われてるの?!」と思うことでも、それが毎日続けば当たり前になってしまうというか。
ダメな上司の元で、極力ストレスをかけずにどう仕事を進めていくか。
私が実践したのは、
- 開き直る
- 上司のパターンを知る
- あえてコミュニケーションを図る
- 飲み会でストレスを発散させる
- 機嫌の悪い時は近づかない
- とにかく平常心を保つ
開き直る
上司の性格を変えようと思っても無理です。よく聞く言葉に「過去と他人は変えられない。未来と自分は変えられる」とありますがまさしくその通りで、とかくプライドの高い相手は自分が悪いとは微塵も思っていないので、変わるわけがないのです。
だからこちらが、相手はこういう人間なのだなと開き直る。そしてそういう人間と上手く仕事をこなしていくにはどうするかを考えます。通常の業務に加えてそんなことも考えなくちゃならないのか、とも思いますが、仕事を円滑に進めていく上ではやむを得ませんでした。
上司のパターンを知る
上司に仕事の相談や報告を重ねていくと、だいたい「自分がこう言ったら、相手はこう返してくる」というパターンが見えてきます。
そうすると、どう言えば相手を怒らせないで済むかがわかってきます。
例えば、相談事に対して「どうしましょうか?」と相手に意思を委ねる形ではうちの上司は納得しません。ある物事に対して実現が不可能となった場合、「この形では無理だけど、こうすれば可能」といった新たな提案をすることで、相手を納得させます。
伝え方や言い回しについても、相手の勘に触る物言いを選ばなければ、無駄な言い争いは回避できます。
あえてコミュニケーションを図る
苦手な上司ほど、仕事以外での付き合いは避けたいですね。でもそこを敢えて距離を縮めてみるというのも方法の1つです。
うちの上司は頻繁にタバコ休憩に出かけていましたが、孤独が苦手なのでよっぽどでない限りは誰かをお供にして喫煙所まで出かけていきます。私は時々その場にお供して、一緒に一服していました。上司がイライラしている時は単にニコチン不足という原因もあったので、一服中は比較的穏やかになることが多く、仕事以外の話をすることがありました。
上司の意外な悩みだったり愚痴だったりを耳にすることもあります。中には共感できる話もありましたね。仕事とは別の空間で距離を縮めることで、結果的に仕事がスムーズに進むことがあるのです。
飲み会でストレスを発散させる
昨今、飲み会に参加しても「車で来てるので…」とソフトドリンクを頼む人が増えています。私の職場も女性が多く、アルコールを頼む人間はごく僅かでした。「酒を飲まない」という点においても上司は不満を多々漏らしていましたが…。
私もアルコールはめっぽう弱く、すぐに酔ってしまう体質でした。社会に出た頃は飲み会が嫌で仕方なくて、2,3時間がとてつもなく長く感じたものです。どうしたら飲み会が憂鬱でなくなるかを考えた時、私が選んだのは敢えてお酒を飲むことでした。
無礼講という言葉があります。私は飲み会時に必ず聞きます。
「今日は無礼講ですか?」
上司が「そうだ」といえばこっちのもんです。特にうちの上司は酒に飲まれやすく、記憶を失いタイプの人間だったので、酔えば酔わせただけフラッフラになります。
お酌をすると見せかけて酒を盛る。盛りに盛る。そうすることで普段の憂さ晴らしをします。
小さなことでいいんです。例えば上司が席を立っている間に、上司の食べ物を盗むとか、ビールに唐辛子を大量に混入しておくとか、小さなイタズラをちょいちょい仕掛けておくんですね。酒盛りの場だからこそできることです。無礼講だからいいのです。
機嫌の悪い時は近づかない
触らぬ神に祟りなし。とあるように、相手の機嫌がよろしくない時には近づかない方が健全です。
ただどうしても話しかけなければならない状況にある時は、
「●●さん、お忙しいところすみません」
「今、少しお時間良いでしょうか?」
などと、ワンクッション置いてから接近を試みます。これはどこも普通のことですね。相手の受け入れ状態が整っていない場合は、「のちほどご相談したいことがあります」と伝えて出直すのもアリです。
話しにくいから、と仕事が滞ってしまえば、後々「仕事が遅い」「一切相談がない」と
叱られるので、こちらは上司に相談をもちかけたという事実を作るためにも、なるべく接触を図るようにしました。
とにかく平常心を保つ
これが1番難しいかもしれません。相手の態度がふざけていたり、以前と内容が全く異なっていたり…など、理不尽な状況に立たされると腹立たしくなり、ついカッとなって言い合いになってしまうのが最も最悪なパターンです。なぜならそれ以上話が進まなくなってしまうから。
だからこそ何を言われても冷静に、平常心を保つことを意識していました。まずは相手の言い分を聞いて、それを理解しようと努めます。わからない場合は聞き返し、復唱し、自分で受け止めた考えを伝えて合っているかどうかを確かめるという単純な作業。これをしながら内心こみ上げている怒りを鎮めていました。
相手が怒っている場合は、まず相手の言い分を理解していることを伝えます。
「●●さんの仰りたいことはわかります」と、「もちろんその考えもわかりますが~」という感じに、否定から入らずに1度肯定する。
あとは正直になることです。相手が何を言ってるかわからない時は、わからないままにせず自分が理解するまで話を続けること。
嫌気がさしてしまうと投げやりになって「もういいです」と、その場を立ち去りたくなりますが、それをしてしまうと後になってから非常に気まずいのです。そして仕事がやりにくくなる。
なので、しつこく食い下がってでも相手の話を理解するように努めました。
相手が揚げ足をとったり、こちらに非があるように責めてきた時には、苛立つ思いをぐっと堪えながら「確かに自分の言い方も悪かったですが、」と下手に出ます。なぜなら逆に責めたところで相手は過ちを認めないからです。全ては仕事のため、を第一に考えて動くこと。
そこまでしても退職を選んだのは!
上司という人間を把握し、どんな言い方をすれば納得するか、どう接すれば上機嫌を保っていられるか。
いろいろ様子を窺いながら仕事を進めてきたわけですが、最終的に退職を決意したのはこれ以上この人の下で働いても自分には何の得もないと察したからです。
何かを学べるわけでもなく、成長できるわけでもない。
ということで思いきって退職しました。ダメな上司ではありましたが、仕事や同僚たちは大好きでしたし、最後だから思い切り不満を言ってやろうとも思いませんでした。
立つ鳥跡を濁さず。円満退社でさようならです。
だけどその後もトラブルは続いているようで、私が辞めた後も、同期の子がまた1人異動になりました…。仕事的には全く問題がなく、むしろ自分に合った職場でかつ他の同僚たちとの仲も良好だっただけに、辛い選択であっただろうと思います。
大好きな仕事を奪われた。同期はそう悔しがっていました。なんという理不尽な世界。
どうしてもその場所で仕事がしたいのなら、やはり自分が割り切るしかないようです。手っ取り早いのは、上司と仲良くなってしまうこと。プライドやら意地やらが邪魔することもあるし、どうして自分がそこまで…と悩んでも、そこにいたいのならいれるように我慢しなければならない時もあります。時には媚を売ることも。
そうは言っても、なかなか難しいものでしょうけどもねぇ…。